2389 第3回 道徳を学び合う仲間たち 対馬

3回目の開催。いつものメンバーに加えて、今回初めて参加した方がいた。片道2時間かからないくらいかけて参加されたらしく、ありがたいことだと思った。参加者は全員20代。学びへの熱意が高いメンバーで、一緒に学べているのが嬉しい。
 
参加者のAさんは、教科書教材『本とペンで世界を変えよう』の実践報告。勉強することが世界を平和にすることをマララさんの行っていることやスピーチを通して考えさせたかったらしい。ねらいが、もう少し道徳的な価値を意識したものになると、発問や展開が変わり、本音が引き出せるのではないかと感じた。しかし、教科書以外の情報を付け加えたり、マララさんのスピーチを実際に見せるなど、時間をかけて準備をし、生徒の実態に応じた工夫ややり取りを行えており、この1回の授業をより良いものにしたいという思いを感じた。ぜひ、次回も授業プランや実践を提案していただきたい。
 
 私は、教科書教材と開発教材で行った授業をそれぞれ1本ずつ紹介した。反応は、やはり開発教材の方が良かった。対馬の人を扱った授業であるということもあるが、島外出身の方の反応も開発教材の方が良かった。参加者の中で話題になったことは、生徒の意見と意見をつなぐにはどうしたらいいか、それぞれの考えをもとにどうしたら活発な交流や議論を仕組めるかという悩みであった。自分は、相手の考えにどうコメントしたか、それに対してどういう反応があったかを紹介して(「○○さんの△△という考えに、◇◇と思ったので伝えて、☆☆と教えてもらいました」のような発表のさせ方)という指示を出していると紹介した。発問の仕方や展開、思考の刺激度合い、人間関係などで、上手くいったり行かなかったりするので、そこはまだ自分の力不足だとも伝えた。
 
最後に、時間があったので、17日(土)に佐世保で行う「教師修業セミナー2024冬in佐世保」(詳細→https://www.kokuchpro.com/.../1a5282b34d08f7552948559f17.../)での学級経営講座の練習を兼ねた提案を行った。話は3年間の学級担任として感じたこと、無意識に実践していたこと、やってきたことの根底の考え方だった。柱は2つで、①学級経営は日常である②フリ・オチ・フォローの原則である。どちらも中村健一先生から学んだことである。①は『策略ブラック学級開き 規律と秩序を仕込む漆黒の3日間』(明治図書)、②は『学級担任に絶対必要な「フォロー」の技術』(黎明書房)に詳しく書かれている。3年間、何とか学級を学級として動かせたと思う。まだまだ、1人ではできないこと、自分が見えている見えていないに関わらず多くの方がフォローしてくださったことも多いが、崩壊させずここまで来れた。特に今年は崩壊のリスクがかなり高い学級で、特に生徒間の人間関係において良い状態とは言えないが、給食や掃除、短学活、日記や自主学習ノートの提出などの毎日繰り返される日常で大きく崩れなかった。校内で一番人数が多いが、給食は一番早く準備でき、片付けも早い。3年間の学級の状態からいろいろと考えていくうちに15分間の講座では話せることは①②の二つだと思った。
 
②について、参加者のBさんから質問があった。「例えば、給食準備が目標時間内に達成できなかった時に叱るというフォローを入れる。その時に、早くフォローを入れることを意識してしまい、十分に原因の確認せず、叱るフォローを入れて、失敗したことはないか」という質問だった。実際に前日の金曜日の給食準備はかなり遅かった。だからシカルというフォローを入れた。ただ、この時、遅いと感じたのは、私が教室に着いた時だった。その段階では配膳中。その配膳時に4時間目の授業の先生に終わった時間の確認をしたり、数名の信頼できる生徒に4時間目が終わった後に特別な何かが起こってないか確認をするとそれもないということだったので、叱った。Bさんから質問を受けて、自分は叱るまでに強くは意識していないが、ある一定のプロセスを踏んでいるんだなと思えた。多分、そういうことは他にもあるはず。あと1回、この学習会が対馬で開けたらいいと思う。離島と本土を結ぶなら、来年以降はオンライン開催か。いろいろ考えている。

終わった後は、おいしい串カツ屋さんで食事会。串カツは当たり前だが、お通しも含めて何を食べてもうまい。対馬に来たら、絶対にこの店に行ってほしいと思える場所である。サラダ、造里、一品、ドリンク、店内の雰囲気、店員の接客、手洗い場のアメニティ、どれをとってもとても素晴らしい。