1893 2つ以上の資料を関連付けさせる活動を通して感じたこと・思ったこと・考えたこと・学んだこと

今日の社会科は公民分野の「貧困問題」を扱いました。

 

授業は①貧困の実態②食糧問題③女性と子どもへの影響④貧困をなくすための取り組みの流れで授業を進めていきました。

 

このうち、②の段階で教科書の3つの資料から分かることを読み取らせる活動をしました。3つの資料は(1)ハンガーマップ(2)飢餓に苦しむ子どもの写真(3)日本とアメリカの食料廃棄物と、世界の食糧援助の量を表した図です。

 

生徒にはどれか1つの資料を選ばせ、その資料からどんなことがわかるかを書かせました。1つの資料から分かることに加え、2つ以上の資料を組み合わせて分かることでもいいと指示をしました。3分程度時間をとり可能な限りたくさん書き出すように指示しました。

 

授業を構想する段階で、おそらく「1つの資料からどんなことが言えるか」については、記述できると思っていました。実際にできていました。例えば、(1)のハンガーマップからは、Aさんが「アフリカ大陸に栄養不足振興の割合が高い国が集中している」ということを読み取り、Bさんが「栄養不足人口の割合が高い国は発展途上国に多い」ということを読み取れました。

 

ですから、「2つ以上の資料を組み合わせて言えること」で何か意見や考えが出てきてほしいというのが、この活動に私が期待していたことです。ただ、残念ながら、こちらは難しかったようです。これまでの授業で2つの資料を関連させる資料の読み取りを行うときは、私が2つの資料の共通点や、2つの資料XとYについて、YをXで捕捉すること、XをYで捕捉することについて、ある程度のステップと枠組みを作って提示してきました。

 

生徒が自分でこれを行うことには、まだまだ越えなければいけない壁があったようです。例えば、共通点の探し方を学び、それを技能として身に付けることだとか、資料を資料で捕捉するという方法の認識を得ることとそれを技能として身に付けることのトレーニング。こういうことを無しにして、いきなり「資料を関連させてわかることを述べる」ことを求めていました。

 

繊細過ぎるかもしれませんが「目指すべきところに向かってのちょっとずつのトレーニング」を毎時の授業の中に仕組んでいかなければいけないと思いました。

 

しかし、ゴールから逆算して4月、5月、6月と何をどう仕組んでいくかという逆算思考の大切さは大いに実感できました。

 

まだ、今年度が終わっていませんが、来年度やその先に活かしていきたいと思います。