1532 後輩を育てる

アルバイト先の後輩を自分はどう育てているのか、自分の考え方や実際のアクションについて、自分を見つめて文章にしてみようと思いました。


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隣の店の店長との飲みの場で、どのように後輩を育てているのかについて問われて考えたことがあった。


自分はどうしているのだろう。その自問から考えたり、自分を見つめ直すと、いろいろ自分の考えが明確になってきた。このように、普段意識していないことを意識してみると面白い。本当は意識して育てないといけないことかもしれないけど、周りにしっかりした大学生たちがいたから、ほぼそちらが育てていたと思う。全くではないが、あまり手を出していなかった。というよりも、手をださないようにしていた。


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基本的な手順は下記の通り。


①教えることは教える。

②やってみせる

③安心して失敗できる環境をつくってやらせる

④③を繰り返す

⑤③の時に、なるべく口をださないが、気になったことは伝える

⑥1人でやらせる。必要があれば質問は受けるし、手を出すが、それは相手側からの要請があったときだけ

⑦1人でできるようになったら、自分の体験や想像の範囲内から「こういう時どうする?」というイレギュラーな場面について考えさせる


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①教えることは教える


当たり前だが、まずはやらないといけないこと、どのようにしないといけないかを教えていく。ここを正確に教えていくのが、教える側の責任である。間違った認識を与えてはならない。可能ならば目に見えるツールやマニュアルが有ればいいと思うが、教える内容によっては、ツールやマニュアルが作れない場合もある。


大切なことは何か。メモを取らせることであると思う。必ず自分の手で書いたメモを残すことである。もちろん、現場でとったメモは整理されていないので、これを流れに沿って自分なりに整理しなければならないが、そこまでは強く求められない。やるかやらないかは大きな差になるが。


大学生のある子が、例えばレジの操作方法やカード等の取り扱い方について全て手順を書いたメモを渡していた。この大学生の子は優しい。普段から後輩思いである。しかし、これでは人は育たないと思う。自分の手で書いたメモでないといけない。


この段階はしっかりと知識を自分の中に入れていく段階。


まずは正しい知識をメモを取らせながら教えていく。


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②やってみせる


一通り教えるべきことを教えたら、自分がやってみせる。言葉で教えたことを目で見てイメージと結びつけさせる。


言葉で説明を加えながらやってみせる。自分がやっている時は手を出させない。しっかりと見てもらう。


この段階はこういうふうにすればいいんだなという自分の中でのイメージを持てるようになる段階。


イメージがあって手を動かし始めるのか、イメージがなく、手を動かし始めるのかでその子が最初にやってみたときの結果が大きく変わる。最初の体験は頭に残りやすい。だから、なるべくうまくいった体験を残してあげたいと思う。それがこれからその仕事をやっていくときの不安の軽減につながると考える。


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③安心して失敗できる環境をつくる


実際にやらないと成功も失敗もない。成功と失敗がその人を成長させると思う。


最初からうまくいく人なんていない。ほとんど失敗することになる。だから安心して失敗できる環境が必要なのである。


私がレジの操作方法を教えた後輩が数人いる。ある男の子にレジの操作方法を教えた。一通りメモを取らせて、私がやってみせた。お客さんがあまりいない時間になり、レジでの会計の場面。お客さんが目の前に伝票を持ってきたタイミングで「やって」と突然言って、やってもらった。


驚きながらも頑張ってやっていた。手が震えていたが。


なぜ、あらかじめ次やってもらうからと言わないのか。緊張感を持ってやってほしいからである。


次やることがわかっていれば、備えようとしてメモを読み直したりする。しかし、それでは本当に自分が分かっているのかがわからない。毎回毎回そのように備えていては、その時間にお客さんの対応が出来ないし、成長が遅くなる。お金をもらってやっている仕事だから、それではいけない。


ここら辺のやり方が大学生だちが教えるときとは違うところだと思う。厳しいわけではないが、教えられる側からしたら、あまり好まれないかもしれないと思いながらもこのようにやっている。


ただし、突然「やって」と言うのだから、やらせる責任は持つ。それが安心して失敗をできる環境をつくるということである。


隣に必ずいること。終わるまで隣を離れないこと。何かが起からそうなときは手を貸すこと。レジをやる子は初めてだから、時間がかかる、そこはお客さんにしっかりフォローをすること。例えば、「お時間いただき申し訳ございませんでした」など。これはやらせる側の責任だと思っている。


さて、ここからがさらに大切なこと。レジをやってもらった子をフォローすること。いいことは褒める。よくないことはどうしたらいいかを教えるか考えさせる。このフォローの部分を大切にしたいと思う。


レジの仕事だけではなく、ほかのどんな仕事に対してでもある。


知識を確立して、イメージと結びつけた後、そのイメージ通りに自分が動けるかを確認してみる段階。


うまくいかなかったことは次にやる時にうまくできるようにすればいい。


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④③を繰り返す


繰り返しが必要。繰り返すことで、知識を具体的な行動に変えていくことができる。


頭で分かっていても、失敗したらできなかったら意味がない。


失敗を可能な限り減らしていくために繰り返す。隣に誰もいなくてもできるようになるために繰り返すのである。


レーニングの段階である。


失敗がなくなれば自信が生まれる。隣に誰もいなくてもできるようになれば、自信が生まれる。


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続きはまた明日書きます。