1579 師匠の代案と私の感想

私の師匠に私が創ったドラえもんの道徳をみていただきました。


師匠からのコメントは下記です。


全体の気づきは,漠然としているという感じです。
ですから,
①何を教えたいのか焦点化されていない。
②川上くん自身が,どんな未来を望んているのかが伝わってこない。
となります。


このコメントと、同じ資料を使って師匠が創られた代案の授業プランを送っていただきました。


その代案を見て、私も感想をお送りしました。

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いい授業ができたと思っていた。実際に塾で生徒や講師の先生たちに授業をしてみても、「面白い」「考えさせられた」「楽しい」「学校に来てやってほしい」というコメントをもらった。


このような反応は素直に嬉しい。


週の一コマ、50分の道徳科の授業。なんの工夫もせず、なんの勉強もせず、教科書を読んで心情を問う発問をして、説話で終わる授業をしても、別に給料が減るわけではない。


でも、その授業をした時の子どもたちの反応で、教師は、教師自身が楽しめるのかな?と思う。自分は楽しめない。


一生懸命時間を使って考えて準備しても、別に給料が変わるわけではない。でも、生徒の反応は変わる。


その反応を見た時、また次も頑張ろうと思える。子どもたちの反応や表情が変わるのを見れると頑張ることの楽しさを感じられるはずだと思う。


もちろん、楽ではないけど。


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さて、このドラえもんの道徳は、サークルに持って行こうと思っていたが、コロナウイルスの影響で、サークルが中止になったため、師匠に見てもらった。


コメントは上に書いた通り。


一緒に添付されていた代案のスライドを見た。


「あ、、、すごい、、、。」これが1回目に見た時に感じたこと。


何回か見ていく段階で、ドラえもんの活用の仕方や、子どもたちが楽しめる工夫などいろいろなことを感じた。


言葉で多くのことを指摘したり批判したりするのではなく、代案の授業でそれを示す。実践を積み重ねた人にしかできないことだなと思った。だから、師匠は凄い人だと思う。


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師匠の代案授業に対してのコメントの最後に次のようなことを書いた。


「いい授業が創れたと思った時ほど、人に見てもらうべきだなと改めて思いました。」


人に見てもらうと、自分に気づかなかったことに気付ける。自分の感覚とは違う人の感覚を通して授業を見てもらうことは大切なことだと思う。


生徒の感覚も人それぞれだし。


1578 8冊目『この世に命を授かりもうして』

2020年50冊読破目標の8歳目です。

酒井雄哉さんの『この世に命を授かりもうして』(幻冬社 2017)読破です。

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酒井さんは7年かけて、地球一周分と同じ4万kmを歩く千日回峰行を2回万満行された阿闍梨さん。

歩くということと、命とか生きることに関しての考えから、ノートに書き取ったことを元に考えたことがある。

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①ご縁を結べるかは、その時「動けたかどうか」ってこと、つまり「やるか、やらないか」だよ。

「縁があれば会えるし、縁がなければ会わない。縁があっても通りすぎてしまうこともあるわな。気づかないまま、すれ違っちゃう。誰にもご縁というものはあるものなんだけど、そのご縁に気付けたかどうかで、縁を結ぶことができるかどうかが違ってきちゃうんじゃないの。ご縁はいろんなところにあるけど、そのご縁を結ぶことができるかどうかは、そのとき「動けたかどうか」ってことなんだよ。それが、「やるか、やらないか」だよ。「やる」って決めてずっと動くということは、ご縁を結んでいるんだ。いろいろ理由をつけて「やらない」と、ご縁が通りすぎちゃう。

行動することは大切なことだと思っている。例えば、セミナーで模擬授業をやらないか?と言われた時に「やる」と言うか、「いや、ちょっと」というかで、その後が変わる。それは、前に立つことで結ばれる縁があると思うし、やったことで何かが変わるきっかけになるかもしれない。その変化がさらに自分といろんな人を合わせてくれると思う。そういうわけで、迷ったら、「やる」ということ、つまり行動することが大切だと思う。行動することで結ばれる縁や出会いがあると思う。人は出会うべく人に会うという。それも一瞬早くなく、一瞬遅くなく。確かにそうなのかもなと思う。大学でボランティアやりますと立候補したことで、師匠にも会えたし。

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②歩くことは心の贅沢

「乗り物に乗って、楽して簡単に目的地にたどり着いちゃうより、歩いて人と触れ合ったりする旅のほうが、心の贅沢をしているんじゃないの、って気がしたね。」

同じことを思う。自分の場合は、歩くのは街の様子をゆっくり見たいということや、その日の気温や風邪、陽の強さなどを五感を使って感じたいということもある。それに、バスや電車では数秒程度で通り過ぎる景色にも新たな発見があったりする。また、何か面白いものはないかなとも思いながら歩いていると、歩くことが楽しい。

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③命の長さよりも、中身が大切

「決して命を粗末にしていいってことではないけれども、大事なのは、命の長さよりも、その人生をどう生きたのかな中身だからな。」

全くその通りだと思う。でも、自分は長く生きたいなとも思う。

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④1日を精一杯生きることが、生まれた人の責任

「あなたのろうそくが燃え尽きるまで、一日一日を精一杯生きることが、この世に生を享けた物としての責任だしな。」

精一杯生きることが、生まれた人の責任。こんな考え方は自分の中にはなかった。

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⑤生きていることを楽しみなさい!

「生きていることを楽しみなさい!一生懸命、前向きに歩いていけば、それが生きる力ですよ、ということですよ。」

いい言葉だなと思う。せっかく生まれてきたのだから、やっぱり生きることを楽しみたいと思う。きついことも苦しいことも、悲しいこともいろいろあるけど、それでも生きていられることって素晴らしいことだと思う。

この世に命を授かりもうして (幻冬舎文庫)

この世に命を授かりもうして (幻冬舎文庫)

1577 合格発表

今日は公立高校の合格発表日でした。


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今年、塾で担当した受験生は1人。


この子は本当に「努力した」とか「頑張った」という言葉では表せないほど勉強をしていた。


縁あって、ずっと自分の指導を希望してくれていた。隣で頑張りを見ていたし、本当によく勉強していたから、絶対に合格して欲しいって思っていたし、絶対に合格させないといけないと思っていた。


試験日も、結果発表ももしかしたら、この子よりも自分の方が緊張していたかもしれない。


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結果は見事「合格」!


大丈夫だろうとは思っていたけど、実際に結果を聞くまでは分からないから、ドキドキしていた。


自分や教室長の社員さん以外にも、他の先生たちや他教室の社員さんにもおめでとうと祝福してもらったいた。


いろんな人から「おめでとう」と声をかけられてよかったなと思う。


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高校に進学しても、塾は辞めないとのこと。


でも、残念ながら、自分は高校内容の指導はできない。だから、多分もう隣で指導することはない。


そう考えると、やっぱり寂しいというか、今まであったことがなくなるんだなと思う。


きっと、これからもこれまで通りがんばると思うから、自分よりもどんどん解ける問題が増えていくんだと思う。そのうち、「先生、この問題解けないの?教えてあげようか〜?笑」とか言われそう(笑)


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本当によく頑張ったな。


人生の中のたった1年半くらいだけど、隣で指導できて、頑張る姿を見れて、最後は合格した姿を見れて、その時の笑顔を見れて、本当に自分は幸せだった。この子の先生でいれてよかった。


合格した時の笑顔を見れた瞬間は、1年半前の本当にたまたまの出会いから生まれた瞬間だったけど、そういうこともあるんだろうな。


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堂々と胸を張って高校へ進学して欲しいと思う。


それだけの努力をして、結果を出したんだから。


本当におめでとう。


1576 明日は発表

明日、公立高校入試結果が発表される。


塾で指導した子の結果がわかる。楽しみである反面、大丈夫かなとも思ってしまう。


でも、努力していた子たちだから大丈夫だと思う。


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教室長の社員さんは他の社員さんたちと手分けして各高校の結果発表を見に行くらしい。


こんな話をしていた時に、私が所属する校舎の教室長は、「生徒と会いたくないな」と言っていた。


理由を尋ねると、「落ちていた時になんて声かけていいかわからんもん」と言われていた。


本当は落ちていたらと考えること自体ダメなことなのかも知れないけど、定員があるのだから、合否は必ずついてくる。


その時に、もしものことを考えておくことも大切なことだと思う。


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まだ佐世保にいた時、現場研修の学校のある部活動の引率で師匠と試合会場に行った。


残念ながら負けてしまって泣いてしまう部員たち。


なんと声をかけていいかわからなかった。ありきたりな言葉や話ではなんのフォローにもならない。かと言って、この子たちの悔しさを少しでも軽減できるような言葉がけができるわけでもない。そんなことを考えていた。


その時に、師匠からは「勝った時には話をしやすい。でも、負けた時に話すのは難しい」と言われた。負けた時にどんな話をすればいいのか、考えさせられたことを記憶している。


この時のことを、師匠はご自身のブログで次のように書かれている。


(引用開始)


3年生にとっては最後の試合だったこともあり,全員が泣いていました。
彼女ら3年生は1年生の時から知っていますから,どれほど成長したかを実感しています。
部活を通して様々なことを学んだからこそ,ここまで成長できたと思うのです。
学校に帰り,ミーティングをしました。
泣きながら話を聴く生徒にどんな話をするのかはとても難しくしかも重要なのです。
ありきたりな話では心に響きません。
また,きれいごとでも納得はしません。
こういった場面でどんな話をすればいいのかという公的研修会はありません。
となれば,その教師の体験や経験に基づく話になるのです。
私の話が彼女らにどれだけ響いたかわかりません。
ただ1つだけ言えることは,みんなと一緒にバスケをやれたこと喜びを忘れないということです。


(引用終了)


勝負事ですから、負ける可能性がある。その可能性をきちんと考えて、話をできるように普段の体験や経験の中から自分が何を感じ、何を思い、何を考えたのかをきちんと整理しておかなければいけないと思っている。


負ける可能性があるのに、それに対して、「そんなことを考えるのは良くない」としてしまい、なんの考えもなく、行き当たりばったりの話をしてしまってはいけないこと。それに自分は備えず話せるほどの教師ではない。


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受験も同じ。頑張っても不合格になってしまう子はいる。合格になった子には話しやすい。よく頑張ったの労いだけでも生徒は嬉しくなると思うから。


しかし、不合格だった子はそうはいかない。ありきたりな話、綺麗事、どこかで聞いたことがあるような慰めでは救われないと思う。


だからこそ、自分が何をどう話すのかをきちんと考えないといけないなと思った。


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でも、もしもの時のために準備をしながらも思う。全員合格であって欲しい。自分の準備が無駄になるといいなと。


明日、全員が笑顔になるといいな。


1575 卒業生を送る

飲食のアルバイト先の送別会に参加した。


大学を卒業して就職する子たちを送る会。


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今年の卒業生たちは本当によく頑張っていた子たち。学生でありながら、仕事を一生懸命するし、テキパキ動き、店のことやお客さんのことを考え、パートさんたちや後輩たちからも慕われていた。そして、お互いに仲が良かったのだと思う。


だからこそ、今日の会に10名ほどが集まったのだと思う。最後にちゃんと送ってあげたいと思ったメンバーがほとんどだったと思う。


これだけ頑張り、周りの人から慕われるのだから、4月からの新天地でも活躍することだと思う。


それぞれがそれぞれらしく新天地で活躍することを祈念する。


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出会ったら別れがあるもの。別れはとても寂しく、また、会が終わるときは名残惜しかったがまた新たな出会いもある。


今日の別れが一生の別れになるわけではない。縁がもし続いているならばまた会えるはず。再開する機会があればいいなと思う。


その時があるならば、その時を楽しみにしたいと思う。


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卒業おめでとう。



1574 7冊目『空飛ぶ広報室』

2020年50冊読破目標の7冊目です。

有川浩さんの『空飛ぶ広報室』(幻冬社 2016)読破です。

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有川さんが書かれた『イマジン?』の中に登場していたので、読もうと思った。もともとこの本の存在は知っていた。

『イマジン?』の中の第一章が、この『空飛ぶ広報室』の撮影現場の話。当たり前だけど、重なる部分もあって、『イマジン?』の中に出てきたなとか思いながら読み進めた。

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主人公は、ブルーインパルスに乗れる予定だった自衛隊員。事故のため、憧れだったブルーインパルスに乗れず、広報官になった。

読みながら思う。自分は自衛隊について何も知らないんだなと。そういう人たちに対して、自衛隊を知ってもらおうとする広報官の仕事の大変さを感じた。

自衛隊というだけでマイナスイメージを持つ人もいる。その人たちに自衛隊とは、自衛官とは何か知ってもらい、ちょっとでも認知度を上げること、ちょっとでも身近に知ってもらおうとすること、そのために、どんな広報活動を行うべきか、何をすればいいのか、本当に広報って大変だなと思った。

自分の中では、どうしても武器を持っている姿や災害救助にあたる自衛官の人たちの姿が思い浮かぶ。

そういう人に対しても、広報室のメンバーは自衛隊員の人としての一面を広報しようとする。「自衛隊も皆さんと同じ1人の人なんですよ」自衛隊員というだけで、一般人の人からの見方は変わる。でも、「同じ1人の人」という見方をしてもらいたい。そういう思いに、そうだよなと思った。

自衛隊のイメージをよくするのも悪くするのも広報室の力。全く自衛隊のことを知らない人たちの認知度を上げて、イメージアップのために頑張る広報室。広報の大変さとその仕事の重要さを感じた。

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この本が出る予定だったのは2011年。その年に東日本大震災が発生した。有川さんは、その時の自衛隊の様子を取材して、書き加えてからこの本を出版されている。

家族が被災していても、無事の確認だけ取ったら会わずに全く知らない人たちを助けるために働く。寝る時間も惜しんで現場に向かおうとする隊員、松島基地の航空機を震災や津波の被害から守るためにギリギリまで奮闘する隊員の姿、震災の現場で悲しいことがあっても、感情を出すことを堪えなければいけないこと、本当に知らなかったことばかり。

前線で任務に就く隊員も、広報を仕事にする隊員もそれぞれが頑張っているんだなと思った。

平時の時と有事の時の様子がそれぞれ本の中で描かれていて、そこが良かったなと思った。

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登場人物たちはモデルになった人たちが実在するらしい。

実際にこうやって頑張っている人たちがいることを知れた。

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最後に、有川さんの後書きから引用。

(始まり)

東日本大震災後の取材の途中で「すみません」と謝りながら涙ぐむ人が何人もいました。「悲しいわけじゃないんですけど、大丈夫なんですけど、何でか急にこうなっちゃうんです」と。悲しくないわけがなかったろうと思います。大丈夫だったわけがないだろうと思います。彼らが未だにふとした拍子に涙するのは、一番大変な時に一番大変なところへ、私たちの代わりに駆けつけてくれるからです。私たちの代わりに被災地に手を差し伸べてくれるからです。一番悲しみの溢れる場所へ赴いて、彼らはその悲しみに立ち会うのです。しかし、彼らは決して当事者のような顔をしません。立ち会っているだけだから悲しむ資格はないと自分の涙を詫びるのです。一体何という清廉な人たちに私たちは守られているのだろうと思います。皆さんに等身大の彼らが届くことを祈っています。私たちと何ら変わりありません。しかし、有事に対する覚悟があるという一点だけが違います。その覚悟に私たちの日常が支えられていることを、ずっと覚えておきたいと思います。

(終わり)

もう少し自衛隊についていろいろ知りたいと思ったので、調べてみようと思う。

空飛ぶ広報室 (幻冬舎文庫)

空飛ぶ広報室 (幻冬舎文庫)

  • 作者:有川 浩
  • 発売日: 2016/04/12
  • メディア: 文庫

1573 教えるべきこと

塾の講師の先生から、辞めたいとの連絡があった。


いろいろ周りの環境や状況が変化する時期だし、辞めるも続けるもその人なりの理由があると思うので、それはそれで仕方がないことだと思う。


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ただし、辞めるにも礼儀があると思う。


この先生は、私縦に教室長の社員さんへ伝えてほしいという連絡をしてきた。


伝えること自体は簡単だが、さすがにこれは失礼だと思い、そのことを本人にも伝えている。


最低でも電話だろうと思う。


まだ18歳と若く、大学1年生でもあるから、仕方ないといえば仕方ないことだと思う。


だからこそ、教えるべきだと思った。


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この先生は私からの返信をどう受け取ったかな。少しでも、そうだよなというふうに思ってくれればいいなと思う。


黙ってわかりましたって言ってもいいのかもしれないけど、さすがに譲れなかったかな。


礼儀を教えるなんて不遜かもしれないけど、この先生のこれからを考えると、やっぱり言っておきたいなと思った。