2418 第4回「道徳を学び合う仲間 対馬」

4回目の開催。集まったのは私を含めて3人。全員が道徳科の授業実践報告を行った。定期的に参加するだけでも意欲が高いのに、実践報告まで行うことに意欲の高さを感じた。しかも、「我が国の伝統と文化の尊重、国を愛する態度」「国際理解、国際貢献」「感動、畏敬の念」というなかなかに授業するのが難しい内容項目の実践報告だった。

 

Aさんの報告は、2年生で教科書教材を用いて行った「我が国の伝統と文化の尊重、国を愛する態度」「国際理解、国際貢献」の授業実践だった。副担任なので、担任の先生にお願いして授業をしているという。道徳科の授業を含めてだが、結果的に上手くいった、成果が出たということに対して、理論の部分が明確になっていないので来年度以降、同じように成功させたり、成果を出したりできないんじゃないのかという悩みの相談もあった。他にも、道徳あの授業について、例えば、「国際理解、国際貢献」の授業を1~3年生で同じようにしていいのかという疑問も持っているという。これは、Aさん曰く、1年生では知的な理解に重きを置き、2年生では1年生での授業をふまえて、「国際理解、国際貢献」に対する方法着目させたり、考えさせたりすし、3年生で思考活動に発展させるということらしい。この疑問のスタート地点が、生徒が「国際理解とは」「国際貢献とは」ということに対する知識や経験が少ないので、そこを補わないといけないんじゃないのかというところらしい。どういう答えを導き出すのか、今後が楽しみである。まだ、Aさんの中で、自分が何に疑問を持っているのかが固まってないようにも感じた。ただ、真剣に道徳科の授業と向き合っていることも感じた。

 

Bさんは、「感動、畏敬の念」の実践報告。心情発問が1つあったが、それ以外は絶景の画僧の提示、動画の視聴であった。確かに難しい内容項目である。画像や動画を使うことは、悪くないと思う。しかし、例えば、画像は画像がきれいなのであって、被写体である絶景からの本物の感動は実際にその場で見ることでしか味わえないのではないかと思っている。だから、画像や動画の使い過ぎには注意が必要だと思っている。画像も動画も人工的なものであると思う。人工物からの感動は本物の感動ではない。ただ、避けずに、挑戦している。そして、人の目にさらしている。だから、報告後の協議の中で気づきがあり、私やAさんとの感性や切り口の違いを楽しめるのだと思う。

 

私は、自作の「善意から」の実践報告。震災被害の地で地元のためにという善意からデマ情報を拡散させてしまった事例をもとに、情報の転載者に着目させて情報モラルをふまえた実践を行った。生徒が生きていくこれからの社会は、これまでよりSNSやインターネットの情報と深く関わる社会だと考えている。現在よりも高度に加工・編集の技術が進み、本物としか思えないフェイク画像や動画、デマ情報がネット社会にあふれると予想できる。そのような社会を生きていく中で、インターネットやSNS上の情報とどう向き合うべきか考えさせたかった。そのような社会を生きていく心構えを持たせたかった。生徒の反応は悪くなかったが、来年度実践するときは改善すべき点がある。

 

さて、おそらく今年、対馬から別の市への異動が濃厚である。対馬での開催は、今日が最後になると思う。メンバーのうち数人は、私と同じ場所へ異動になりそうである。それぞれのメンバーが新しい土地へ異動になって、も年に1度くらいは集まりたいと思う。