1831 合同道徳

勤務校で近くの学校とICT機器を使用して行う合同道徳があると聞いたので、参観させていただきました。


どちらも生徒が1桁の小規模校です。その課題を解決する1つとしての取り組みとして、とても面白いものでした。しかし、同時に対面の授業には及ばないマイナス面も見えました。その両方を書きます。


◯良い点

・小規模校では、意見の交流時など生徒が少ないため多様な意見が生徒同士で聞けないが、他校とICT機器で繋ぐことで、いつもより多くの意見を聞ける。

・ICT機器で繋ぐ学校を変えれば、市内・県内・全国の学校と交流道徳ができる。

Chrome Bookを使用したが、スプレッドシートをうまく活用すれば、全員の意見を効率的に収集でき、多くの意見により短い時間で触れられる。また、目で見れる文字で残るので、理解しやすいのではないかと思う。


◯課題

・通信にラグが生じたり、機器操作に時間が取られる。(慣れや繰り返し使用によってある程度は解決すると思う。また、市内では来年4月から通信環境が改善されるらしいので、ラグもなくなるとは思う)

・書く、発表する、友達の意見を声で聞くなどのこれまでの活動がなくなる気がした。

・画面の向こうの生徒の様子や雰囲気が伝わって来づらい。

・目の前にいる生徒と画面の向こうの生徒の両方を同時かつ常時観察することはできない。

・機器を操作する時間に教師の目が生徒から離れる。PPTを切り替えるレベルの時間ではないため、この時間に生徒の集中力が切れる。(授業の中に入り込んでない時間が細々生まれる。)


良い点も課題もいろいろありました。機器をメインに置いて授業をするとマイナスの方が大きく、そもそも道徳の授業にならないのではないのかと思いました。これからいろんな実戦が出てくるとは思いますし、課題を解決するために色んなアイデアが生まれてくるのでしょうが、現状では対面型の授業には遠く及ばない、むしろ、機器を使用しすぎたら、使わない方がまだ道徳の授業になると感じました。


批判的なことも書きましたが、それでも可能性は感じました。これからだと思います。どう使うか、何で使うか、なんで使うか。操作性を高めるのではなく、教師一人一人が使用目的を深めるべきだと思います。それが深まれば、どのように使用するかは自ずと決まってくるのではないのかなと思いました。