462 5冊目『策略 ブラック授業づくり』

2017年50冊読破目標の5冊目です。


中村健一先生の『策略 ブラック授業づくり つまらない普通の授業にはブラックペッパーをかけて』(明治図書 2017)読破です。


読んでいて、現場経験がない私にも具体的にイメージが湧きやすく、とてもわかりやすかったです。


それは、この本が、アクティブラーニング型の授業ではなく、教科書を教える普通の授業と、若手を対象としているからだと思います。


特に、策略がとても具体的に示されているところがとても、若手のためになるんだろうなと思いました。


例えば、教えないアクティブラーニング型の授業ではなく、子どもたちにとって、つまらない教科書を教える普通の授業をどうしたら面白いと思わせることができるのか、また、そのような授業にどうやったら全員を参加させることができるのかといった具体的な実践が紹介されていました。


1つ1つの策略の意図やポイント、その策略の元に行われた実践例が具体的に紹介されている本でした。


しかも、1分前に教室の前に立っておくことや、拍手を使ったり、できた子を褒めたりするという誰にでも実践できそうな実践例なので、私のような現場経験がない者でも、「あ、これなら俺にもできるんじゃないかな」と思えるものでした。


読みながら、策略とは、普通の授業を成り立たせるための予防術のようなものだと思いました。この予防がしっかりしていなければ、普通の授業は成り立たないのだろうなということを考えたのです。


そのため、可能な限り、予想できるところまで考えを巡らせて、細部まで意識した策略を練ることが大切なのだなと思いました。


また、私のような現場経験の少ない者は策略は立てて、すぐに実践の中に取り入れるのではなく、具体的に練りあげる作業が重要なのではないのかと思いました。


中村先生の策略を読んでいて、それで何を防ごうとしているのか、どういうことを狙ってそれをしているのかの部分を読んだ時に、こう感じました。


ブラックという書名ですが、後半に行くにつれて、若手のことを本当に思ってくれているんだなと感じた1冊でした。