2019年50冊読破目標の2冊目です。
桐光学園+ちくまプリマー新書編集部編『何のために「学ぶ」のか』(筑摩書房 2015)読破です。
様々な分野の7人の専門家がそれぞれの専門分野の話を交えながら、書名の問いについて書いていました。
7人の専門家は以下の方々です。
①外山滋比古さん(英文学者)
②前田英樹さん(批評家)
③今福龍太さん(文化人類学者)
⑥小林康夫さん(哲学者)
⑦鷲田清一さん(哲学者)
それぞれからなるほどなと思うことがありましたが、特に鷲田さんが書かれているところが印象深かったです。
(引用開始)
・人生に非常に大切な局面で本当に必要とされるのは、1つの正解を求めることではなく、あるいは正解などそもそも存在しないところで最善の方法で対処するという思考や判断力なのだ(p.194)
・大切なのは問い続けること(p.198)
・自分自身の問題や世の中に起こる出来事は、理由や意味がわからないものがほとんどだ。また、科学の極限的な問題や、社会生活で重要な問題、生きる上で重要な問題というのは、ほとんどが複数の解を持っていたり、正解が一つもなかったり、そもそも答えがない、というものばかりだ。だから、自分の持っている狭い枠組みの中で無理やり解釈して、わかった気になっても何も解決しないし、とても危うい。必要なのは、わからないことでもこれは大事、としっかりと自分で受け止めて、わからないままにずっと持ち続けることなのだ。そしてなんども体当たりして痛い思いをして、問題に正確に対処するすべを身につけよう。「頭がいい」と「賢い」とは何の関係もない。誠実に考え続ける、「賢い」人になってほしいと心から願っている。(p.198-199)
(引用終了)
まだ明確に自分の考えを述べることはできませんが、「生きていくために学ぶ」。これが私の答えです。社会に出て生きていくためには学び続けなければならないと思いました。
いろんなことを考えながら読みました。もう一度読んでみたいと思います。