今日、書店に行くと入り口に『うんこ漢字ドリル』という漢字ドリルが並べてありました。
小学生用の漢字ドリルで、1年生から6年生までそれぞれの漢字ドリルがありました。
さて、表紙やこのドリルを紹介しているカードを読んでみると以下のようなことが書かれてありました。
①全例文でうんこの使用に成功
②日本一楽しい漢字ドリル
③覚えやすい並び順で学べる
④新学習指導要領に対応
この4点と中身を見て思ったことを書きます。
まず、②についてです。
つまらない勉強にユーモアを取り入れようと既存のものにはない発想があったと思います。
次に③です。
漢字のプロが覚えやすい順番に漢字を並べているそうです。覚えないといけない漢字をあいうえお順にただ並べるだけのものよりはこのような工夫があるのもいいなと思いました。
そして①です。
例文を見ましたが、ほとんどがうんこという言葉を使うために無理やり作られた例文のように感じました。ほとんどのものは、ユーモア優先で実際の生活では使うことのない文章だと思いました。
例文で漢字を学ぶのは実際の生活の中で文章を読んだり書いたりするためだと思っています。例文を通して、どのような時、どのような文で学んだ漢字を使うのが正しいのかを勉強できるのも例文で学ぶ意義だと思っています。この面から考えると、例文ではユーモアだけではダメだと感じました。
最後に④です。
学習指導要領の改正が目前に迫っていますので、新学習指導要領に対応しているのは、ある意味当たり前です。新学習指導要領では、言語能力の確実な育成が主な改善事項となっています。このドリルは言語能力そのものを直接的に高めるためのものではないのだと思いますが、対応していても、学習指導要領が目指す方向とはちょっとズレているなとも思いました。
全て私の私見です。ただ、子どもたちに勉強を楽しんでもらいたいという思いやつまらない漢字ドリルを子どもたちにとって楽しいものにしようとする工夫があるのだと思います。
しかし、私は良い面もあると思いながら、やはり学習とか、勉強とか学びを補助するドリル、学力を形成する補助をする教材としては使用したくないなと思いました。