1862 2冊目『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか』

2021年50冊読破目標の2冊目です。


山口周さんの『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』(光文社 20117)読破です。


美意識という言葉が引っかかり、この本に興味持ち購入しました。


なぜ経営に美意識が必要なのか、そんな疑問を持ちました。経営面での美意識やアート性が必要なことといえば、プロダクトデザインが思いつきます。


人を魅了するデザイン、誰もがいいと感じるデザイン、初めて見るデザイン、そんなものを人は選びます。


そういうものをどうすれば創り出せるのか、そのアイデアはどこからどうやって来るのか、そういうところに今、とても興味を持っています。


もちろんこのような側面での美意識についての話もありましたが、メインとなっていたのは、不確実性が増す社会で高度な意思決定をするときに必要になってくるのが美意識であるということでした。


これまでは論理と理性によって意思決定が行われていました。それは、データや数値、マーケット調査による客観化されたものさしによる意思決定です。


しかし、現在や将来は不確実性がます社会になってきますから、そういう社会において意思決定をするためには、決定を下す者の内面にある直感や感性が必要になってきます。


データや数値で徹底的に最適解を見つけていっても、決定打にかかるとき、最終的には超論理的な直感や感性が必要になってきます。


そして、こういう直感や感性は意思決定を行う者の主観的なものです。


客観的なものさしだけでは判断をするのが難しい問題において、主観的なものさしを取り入れるこで、高度な意思決定を可能にしていくことが、不確実性がます社会で必要なことです。


ただし、重要なことはサイエンスとアートのバランスをとることです。


サイエンスだけでしか意思決定くだせないのでは、これからの社会では生きていけないということです。


アート性がなぜ重要なのか。アートという言葉は、画家や音楽家、デザイナーといった芸術を仕事にする人にとって必要なものであり、私のような教師という職業には関係ないと思っていました。


しかし、教師が行う授業にアート性が必要ないかというとそうではないと思います。


例えば、私が行う社会科の授業では、生徒に提示する資料の選定と加工、発問言、授業構成の工夫、ねらいに達するまでの指導過程の構成などなどさまざまな面でアート的な側面は必要になります。


もちろんこれをアートというかは色々意見があると思いますが、授業を創るものと捉えればあながち間違いではないと思っています。


正直、まだ美意識と教師の仕事の関連性をうまく言葉にできませんが、全く関係ないものではないと思いました。


不確実性が増す社会で、高度な意思決定を行わなければいけないのは、企業だけではなく学校現場もそうだと思います。しかも学校現場は時として、瞬間的にそれを求められることもあります。


そのときに、考えられる解決策の中から最適解を選ぶために常に美意識を鍛える必要があるのだと思います。