1526 令和二年初場所が終わる

令和二年の初場所が終わりました。


横綱白鵬横綱鶴竜が前半戦で途中休場、大関豪栄道が来場所の関脇陥落、関脇に陥落した高安の大関復帰ならずという上位陣にとっては苦しく暗い場所になりました。


さて、そんななか幕内最高優勝は徳勝龍でした。20年ぶりの幕尻優勝です。20年前は貴闘力でした。貴闘力は東の幕尻、徳勝龍は西の幕尻ですから、本当に幕内最下位での優勝になりました。


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平幕徳勝龍の優勝。途中までは誰もが調子がいいとしか思っていなかったのではないか。本人もそうだと思う。一敗差で追う大関貴景勝あたりが優勝するのではないか。そんなことを考えていた人も多いと思う。


千秋楽。幕内最下位の力士が出場している幕内力士の中で最高位の力士と結びで相撲をとるのは史上初らしい。


その一番を制した徳勝龍が優勝。幕下下位は三役・横綱を含む上位とは相撲がない。そのことが徳勝龍の優勝に批判的に働くのではないか。そんなことを思っていたが、千秋楽の貴景勝との取り組みを見て、誰も文句なしに徳勝龍の優勝をお祝いするのではないか。そんなことを思った。


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千秋楽、取り組み後、勝名乗りりを受ける前に男泣きの徳勝龍。その涙に喜びも苦労も全て詰まっているんだろうなと思う。この人の苦労も喜びも確実に私の想像を超えるが、見ている人に感動と喜びを与える立派な男泣きだったと思う。


幕尻だからとか、上位にいていつも成績を残しているからとかに限らず、一生懸命やっている人の姿は見ている人に感動を与える。


思わず涙が出てくるほど徳勝龍の姿は立派だったと思う。


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千秋楽の取り組み後の実況アナウンサーのコメント。「何か見えない力が働いたんじゃないか。それくらいの奇跡ですよね」絶対に優勝を掴むという徳勝龍の強い気持ちが、優勝できるか、優勝決定戦になるかの境目にあった優勝を掴んだのだと思う。でか届きそうなもの、頑張って手を伸ばしたら届くものを掴もうとする意思は大切だと思う。


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徳勝龍の優勝した姿を見て、徳勝龍のお父さんやお母さんが泣いて喜んでいた。講演会の人たちも泣いたり、笑顔になったり、手を挙げて喜んでいた。


徳勝龍の優勝は徳勝龍だけを幸せにするものではない。周りで応援してくれている人、支援している人にも喜びや嬉しさを分け与えられるものである。


一人の優勝、一人の喜びではないのだ。徳勝龍に関わっている全ての人に喜びや嬉しさを与えられる。


一人の優勝が多くの人を幸せにできるのだと思った。


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インタビューや取材を受けている徳勝龍の姿。喜怒哀楽に素直で、謙虚でありながら、喜びを隠さない。そういう人の良さを感じた。


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徳勝龍と優勝を争っていた平幕の正代。直接対決で負けて、そこから優勝決定戦になれば優勝の可能性があった。正代も素直に優勝したかったと語っている。


みんなそう思っている。正代が優勝するところも見てみたい。


徳勝龍も正代もお互いがいるからこそ、勝ち星をたくさん並べられたのだと思う。優勝を争う相手がいて気を抜けない状況であることが二人にとってはそれぞれにプラスになったのではないか。そんなことを想像する。


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上位陣が不調の中、大相撲を見る楽しみが増えた。来場所、大注目されている関脇の朝乃山は大関昇進への挑戦。私と同じ25歳。是非とも頑張ってほしいと思う。


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いろいろと感動して、楽しみが増えた令和2年の大相撲初場所でした。