203 13冊目『AさせたいならBと言え』

2016年50冊読破目標13冊目です。


岩下修先生の『AさせたいならBと言え』(明治図書 1989)読破です。


昨年から継続している中学校交流研修に参加しているぶん、その体験と合わせながら読む事で、教師に大切な力だと感じました。


この本の中に向山洋一先生の『一時に一事』という言葉が出てきました。指示をするときは1回に1つだけという事です。その1つは、できるだけ細かい指示である事、そして、やらせたい事をそのまま伝えない事と組み合わせる事で、生徒の動きが良くなるのだと思いました。


例えば、生徒を喋らず移動させたい時に、喋らず移動しなさいとか静かに移動させなさいとか言ってしまうのではなく、口から音を出さずに移動しなさいと言うという事です。


この例えは私が考えたものなので実践してみないと効果的かはわかりませんが、『喋らずに移動させたいという事=Aさせたい事』に対して、『喋らずに移動しなさいと言う=Aと言う』のではなく、『口から音を出さずに移動しなさいと言う=Bと言う』事がAさせたいならBと言うと言う事です。


また、指示はできるだけ細かいものである事が大切だと感じました。

例えば、A教室に移動しなさいと言うのもいいのでしょうが、A教室の黒板の前に移動しなさいと言えば、ピンポイントで、移動先がわかります。

移動した後に、また指示を出して余計な時間を使う必要も無くなります。

面ではなく点で示す事が大切だという事です。


だいぶ自分の中に取り込めたつもりですが、文章化してみると、皆さんに伝わったか疑問が残ります。


教育実習開始までに読めてよかった1冊だと思います。

教育実習までになるべく多くの場面を想像してBの言葉を考えておこうと思います。


AさせたいならBと言え (教育新書)

AさせたいならBと言え (教育新書)