723 第17回佐世保教師塾

一昨日、研修が終わった後に、佐世保教師塾に参加した。


月に1回、開催されている無料の教師塾で、現職の先生方や私のような教員志望生が学んでいる。


前半の1時間は、N先生からボトムアップ理論を用いた部活動経営についての実践報告があった。トップダウン型や指導者がぐいぐい引っ張る型の部活動経営をやっていないのに、しっかりと大会でも結果を出していることがすごいと思った。指導者が檄を飛ばし、大声を出し、ガンガン練習をさせるというタイプの部活動に疑問を持っているので、N先生の部活動経営の実践は本当に勉強になる。


また、勝利のみを追求しないという点についてもお話があったが、部活動が部活動である意味がこれだと思う。そもそも、楽しいを2番目以降に置いた部活動ってなんなんだろうなって思う。勝利主義のスポーツ、つまり、結果を重視するのはプロだけで良いんじゃないのかなと思う。勝利主義に走ると、競技技術があまり高くない子が部活動自体を楽しめないし、競技技術が高い子がその子たちに厳しい口調でものを言うようになるんだと思う。そういう場にいたことがあった。


まず、楽しいがあって、楽しいからもっと技術を上げたい、できることを増やしたいと思うようになって、その次に勝ちがある。こんなつながりができると、学校の部活動は良いような気がする。


後半の1時間は、Y先生から、中村健一先生の『策略 ブラック授業づくり つまらない普通の授業にはブラックペッパーをかけて』という本をもとにした授業の指導技術のお話。


Y先生が言われた「普通の授業を普通にできる教師になれ」という言葉は、最近よく頭に浮かぶ言葉。すごい授業なんて今の自分にはできない。普通とかすごいってのがどういうことか、まだうまく説明できないけれど、なんとなくわかってもらえると思う。すごい授業よりも、生徒が、この先生の授業は、ちょっと楽しみとか、少し面白いとか思ってもらえたら、それで良いと思っている。まぁ、生徒側のストレートな言葉を使えば、マシな授業って感じかな。少しとか、ちょっととか、マシってところが自分の中のポイント。あんまし、毎回の授業に大きな期待を持たせるさせるようなことはできない。それが、今の自分だと思う。だから、このちょっととか、少しを年間105時間(1、2年生の社会科)、年間140時間(3年生の社会科)続けられたら、今の自分のレベルでは十分な気がする。もちろん、妥協せず、一つでも上のレベルを求めていきたいんだけど、求めすぎると背伸びをしてしまうことになるから、こんな感じかなって思っている。


中村健一先生の「授業は子供にとってつまらないものである」という言葉があるから、そして、中学校で授業を観て、さらに、実際に中学生相手に授業をしたからこんなふうに思えるようになったかなって思う。


楽しい授業とか、面白い授業を求めるっていう人は多いけど、知的な面白さばかりを求めていないかなって思ったりしている。自分もそうだった。でも、Y先生とか、中村健一先生に出会って、知的な面白さばかりではダメだと思った。


少し、遊びの時間というか、本当にたわいもないことで笑う時間が必要だと思う。冗談を言ったら、ギャグを言ったり、そんな時間が1分、2分あることも大切だと思う。こういうのも、自分はあまりやってこなかったから、なかなか難しいんだけど、やってみると楽しかったりする。


中村先生の本の中から、Y先生が指導技術の紹介をされるだけではなくて、Y先生が解説をされるところがとても勉強になる。同じ本を読んでいても、自分とY先生では、読める深さが違う。自分が読みきれなかったことを教えてもらえたのが勉強になった。


今日の学びを、現場に出た時に活かせるようにしたい。