668 やっぱり学習指導要領

社会科の模擬授業を毎日のように構想し実演しています。


その時に、ベースとなっているのは、ある出版社の教科書と今年の3月までお世話になっていた中学校のY先生やT先生の授業です。


試験の中では、5分間の実演となるので、50分間ではどのような授業をするのかを見ている人、つまり試験管にわかるようにするために目標を書いています。これは、試験のための模擬授業の1つの特徴です。


今日は、『世界の宗教について授業を行なってください』というテーマでしたので、『世界の宗教について、それぞれの特徴を理解する』という目標を立て、板書しました。


実演後「『特徴』という言葉を使うと、教義や、各宗教の詳しい内容を教えるということになる。それは、倫理の範囲。地理で扱う時に教えないといけないのは、民族や分布との関係。だから、『特徴』はまずかった。目標が良くなかったね」という指導を受けました。


確かに、学習指導要領には講師の先生が言われたように、民族との関係や分布について教えることが書かれています。


学習指導要領→教科書→目標(本時のねらい)→授業構想という流れが、普通なのでしょうが、私は、今まで見てきた授業や教科書→目標(本時のねらい)→授業構想としているので、肝心な学習指導要領が抜けています。


だから、今回のように間違った目標(本時のねらい)をたててしまいます。


根本は学習指導要領で、これに書いてあることをわかりやすく書き直したものが教科書です。教科書は、わかりやすくするために、いろんな図や写真を使ったり、表現が工夫されています。つまり、少し骨に肉がついているのだと思いました。そして、さらに目の前の生徒の興味や関心をひくために、授業の中では、いろんなことをさらに肉付けて話をします。


私は、その骨についた肉の部分の印象が強かったのだと思います。授業や教科書から根本を観るのはまだできていませんでした。今日、そう感じました。


やはり、授業も教科書も観るのは大切ですが、1人の教師として学習指導要領を読むことはとても大切だと実感しました。


原点の大切さを身をもって知れました。身をもって知れると、本音から学習指導要領を読まないといけないなと思えます。そう、思えたことが今日の収穫でした。