427 ネタ出しの中で思うこと

昨年の終わりに山口県の中村健一先生に『笑う!教師の1日』という本の本作りにお誘いをいただいた。


本の中に載せるネタを考えて出していく。この本作りに参加している私以外の方は全員、日本のどこかの小・中学校現場にいる先生方である。


先生方はご自身の実践の中からネタを出しているが、私にはそれができない。当たり前だが、大学生であるため、研修で中学校へ行く機会はあっても、自分が考えた何かをやる機会などほとんどない。だから、どうしても頭の中でイメージしてのネタ出しとなる。


考えたネタを出してもほとんどがボツになる。実際にやるのが難しかったり、一般的すぎたり、日常の一風景であって、本に載せるまでのことはないなど、その理由は様々である。


出したネタには中村先生だけではなく、他の先生方からも、様々な意見や、似たことを実践しての子どもたちの反応がどうだったかなど、様々なコメントをいただく。このコメントがとても勉強になる。


そして、他の先生方が出されるネタを見ていると、シンプルなのに、とても面白い。シンプルな中にもちょっとしたオリジナリティや一捻りがある。ネタのセンスが自分のネタとは違うなと感じる。


もちろん、私以外の先生方が出されたネタもボツになることがあるのだが、そのネタもいいなと思えるものがある。これは、本作りに参加しているから得られる情報であるため、ラッキーだと感じる。


そして、もう一つ、この本作りに参加してよかったなと思うことがある。それは、今までよりも意識して周りのものを見たり、人の話を聞こうとするようになったことである。何か生かせないか?、何か面白いものはないか?何かヒントがないか?と意識して探している自分がいることをメタ認知する。


『笑う!』に繋がらなくても、授業や普段の指導の中で使いたいなと思えるものや話を見つけたり、面白いと思えるものがあって、誰かに伝えたいなと思えるものを多く見つけられた。


このように、意識させてくれたからこそ見つけられたものがあり、このことにもラッキーだなと思う。


ボツになってもいいから、ネタをどんどん考えて出していこうと思う。


ちなみに、今日出したネタを採用していただいた。これで4つ目の採用である。つまり、4つのネタをもとに原稿を書くことになる。原稿書きは初めてできっと何度もやり直しになるのだろうが、それすらも楽しみでならない。


そして、本が出来上がるのが今から楽しみである。