172 教育方法論

今日は教育方法論の講義がある日でしたので、講義を受けてきました。

 

教育方法論はグループワークを主としながらアクティブラーニング形式で講義が行われています。

 

今日は前回の続きとして、9班に分かれた履修生が班ごとに教育の目的と教育の目標は何かというものを考え、発表するというものでした。

 

面白いなと感じたのは目的にも目標にも多くの班が類似する考えをしていたことです。大きくくくると、「社会のため」という考え方に基づくもの、「教育を受ける子ども(教育を受ける者)自身にかかわる」ことの二つです。前者については、具体的には目的で、社会で活躍する人材の育成・将来に必要な人材の育成・民主的で平和な世界の維持・日本の未来を築くなどの意見が出されました。後者については人格形成・人間性の確立・個人個人が将来の夢を叶えるため・社会に出て恥をかかないように学ぶといったものがありました。

目標については、自分の夢を見つける・生き方を学ぶ・コミュニケーション能力の向上・礼儀・道徳心を養う・集団行動を身につける・基礎的な知識を身につけるなどといったことがだされました。

 

2週にわたる活動を通して私が考えたのは、この活動で出された意見(目的・目標)は学生が今まで受けてきた学校教育を基にしたものと、自分が将来何のために教育を行うのかという2つのベースを基にした考えが各班が目的と目標として表れたのだろうなということです。

さらに考えたことは、彼らが今まで受けてきた学校教育が教育基本法の目的・目標をどれだけ達成しているのかということを表しているのではないのかなということです。各班から出された意見の中には、教育基本法の1条(目的)と2条(目標)に類似しているものもありました。たとえば、道徳心を養うだとか、基礎的な知識を身につけるだとかがそれです。これらについて、今まで私たちが受けてきた教育は時間をかけて確実にその目標の達成を目指してきたのだろうと思います。しかし、一方で、各班の発表の中に伝統と文化の尊重や環境の保全、男女の平等などの文言が出てきていないことから、これらについて、私たちが受けてきた教育はおろそかにしてきたか、時間をかけてこの目標を達成しようとしてこなかったのではないのかと考えました。

 

この講義を受けているのは主に2年生で、教育基本法についてこの講義を受けている学生は知らなかったみたいです。だからこそ、さまざまな視点からの考えが発表され、面白いなとも感じました。もちろん彼らは私のように、教師側の立場から現場を訪れたことはありません。しかし、きちんと文章として考えて発表していました。

今日書いたことは、あくまで私が90分の講義ですこし思ったことですので、ほかにもさまざまな意見があると思います。しかし、このような一面もあるのではないのかなとも思いました。